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ちょっとえっちな短篇集

第11章 プルメリア

じっとり湿った彼の腕に抱きしめられると
たまらなく切ない気持になる。

焦りみたいな、
悲しいような、うまく言えないけど。

暗い浜辺
波の音と潮の匂い
微かに薫る甘い花の香り

そういった異国のものが
わたしをたまらなくさせる。

「背中日焼けしてる、
やっぱり日本ヨリ日差し強い?
日焼け止め塗った?」

「んっ…塗ったけど背中うまく塗れてないかもっ」

しっとりとした大きな手に
背中をなでられるとゾクリとする。

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