テキストサイズ

ちょっとえっちな短篇集

第13章 しのぶれど

「そんなこと、信じられませんっ…
どうせ最後の交わりならば
もっと激しくしてください、
気をやるくらい昂ぶって死ねれば本望です」

女の白い脚が男へからみつく。

がっちりと抱え込まれて一瞬たじろぐが

言葉ではそういいながらも
一層腰を擦りつけてくる女の
生への、性への執着をいじましく思えた。

こんなことは男にとって初めてのことである

「いいや、本当だ、
俺と共に来い、俺が大切にしてやる
こんなくだらない仕事など今すぐにやめて
巻物も全部東の奴らにくれてやる
だから俺と来い、いいな」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ