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ちょっとえっちな短篇集

第13章 しのぶれど

「あ…がっ…」

声を出そうにも喉をやられている。

血は一向に止まる気配を見せなかった。

女が見覚えのない巻物を広げている。

男が奪ってきた巻物と重ね合わせて
その内容を確認しているようだ。

いつの間に抜かれたのだろうか

もう一方の巻物はこの女が持っていたのか、
どうりで探しても見つからないはずだ。

ということは、
男がここに来るよりだいぶ前からこの城に潜入していたのか

俺が殺されることは
もうずっと前から決まっていたのだな

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