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ちょっとえっちな短篇集

第14章 王子様は目覚めない

離れを出て、
本邸への道を歩いているとき、
私は魔法が解けていくのを感じるのです。

悠一郎様に愛される美しい姫君のさやかではなくて

薄汚れてみすぼらしい、
貧しい家の出身のさやかに
戻ってしまいそうなのです。

そちらの姿が本来の私だったとしても
…嫌なのです

もうあの生活には戻りたくない

私は悠一郎様のおそばを離れたくないのです。

傍にいるためならなんだっていたします。

なんだって

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