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ちょっとえっちな短篇集

第14章 王子様は目覚めない

「入れ」

分厚い扉の向こうから
誠二様のお声が聞こえました。

「失礼いたします」

誠二様はいつも通り
私に背を向けていらっしゃいます。

いつもどおりきちんとスーツを着こなして
大きな窓から入る月の光に
照らされておりました。

「悠一郎様はお変わりありません」

日に三度

悠一郎様の状態を報告するのが私の仕事です。

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