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ちょっとえっちな短篇集

第3章 DIVE

こみ上げる熱情をぶつけるように腰を動かす。
吐く息が白いから寒かったはずなのに今は汗をかきそうなくらいだ。

熱に浮かされて考えがまとまらない。
「…クソッ!」

それは光も同じようだ。
酸素を求めて開かれた唇からは意味のある言葉は聞こえないし、
美しく整えられた爪先を気にする余裕もないのか
固いコンクリートに立てられている。

乱れた黒髪の間からのぞく首筋が赤く染まって
淳一をたまらない気分にさせる。

いつもは飄々とした態度を崩さず翻弄してくる光のガードが崩れるのが好きだ。

愛とか恋とかそういうのじゃなくって、
自分が優位に立てて翻弄できるからだと思っていたが
どうやら違うらしい。

そろそろ認めなくては。

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