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ちょっとえっちな短篇集

第4章 きみじゃなきゃだめなの

フランツは誰にでも優しいけど
親友の妹のわたしには特別に優しい。

大切にされてるし、
オレにしとけってのがジョークじゃなくって本気なのも知ってる。

でもわたしはフランツじゃだめなんだ。

「スクランブルエッグにベーコン入れるのも嫌いじゃないけど
ケチャップじゃなきゃいやってあるじゃない、そう言うこと」

「…えっと何の話かな、お前のたとえってば時々訳わかんないよね」

「だからポテトにもケチャップ!ナゲットにもケチャップ!
野菜で出来てるからヘルシーなんだよ!」

目下ダイエット中だからマヨネーズは禁止にしてるんだよね、
別に太ってるわけじゃないんだけど!
太ってるわけじゃないんだけど!

「別にそこまで痩せなくてもいいと思うけどね」
「でもアートの前ではいつも完璧なわたしでいたいじゃないか!」
「オレは太ってても痩せててもお前のこと好きだけど?」

なんてきれいな顔でにっこり笑われたらちょっときゅんとする
さっきまでえっちしてたし。

こういうとこうまいなーって思う。

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