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ちょっとえっちな短篇集

第5章 ひねもすのたり

じんめ
正式にはなんというのか知らないけどこの辺りではみんなじんめって呼ぶ。

岩に張り付く2cm位の貝で、
たぶん岩についてる海草食べてるんだと思う。
平べったくってお皿みたいな、てっぺんがとがった形で
大きさは2cmとか3cmくらい。

貝殻は茶色や灰色の地味な模様がガサガサって入ったような、
要するに岩に張り付いてるすっごい地味な貝。

かなり強い力でくっついてて手じゃはがせない。
貝殻と岩場の隙間に細い棒とかマイナスドライバーとかを入れててこの原理ではがす。
はがすのにひと苦労だからあまり採られないし、
採ったとしても殻はいじゃうと身はほんとに小さいから
手間の割りにってなるんだよね。

市場には出回らない。

その代わりすっごいおいしい。

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