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ちょっとえっちな短篇集

第5章 ひねもすのたり

「ほな俺こっちいるさかいにお前あっちな、ぎょうさん採らんとあかんでー」

たかしが指差すちょっと離れた岩場に行く。

「今日ようけとったらよっちんのおかんに料理して貰おうな、俺んとこのババア、あいつは駄目や…
この前かぼちょう食わそうとしてきたわ」
「え、かぼちょうあの小さいやつだよね?食べられるの?」
「大きいのはうみゃーで?せかけど小さいのはよぉ食えんわ、
どないせー言うんやあんなこまいの、
誰もたべんであんなようけ堤防におるんやないか、
…ほんまあかんわうちのババア」

うちのお母さんの料理が美味しくてよかった。
昔から美味しかったけどこっちに来てからもっと美味しくなった気がするのはきっと素材のせいだろう。

海産物はもちろん、お米も、野菜も、ちょっと行ったら牛だって育ててるし、
この辺りは本当に自然に恵まれているんだ。

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