ちょっとえっちな短篇集
第1章 コンプレックス
「勝手に入ってしまってすみません。何度も声かけたんですけど、…夢中だったみたいで」
赤い唇が釣り上がる。
友好的な笑みではもちろんない。
「ひ、比奈木さん…」
情けない事に声が上擦っていた。
そうだろう。誰だって自慰の現場を見られれば動揺する。
それが恋人や親しい者ならまだしも相手は親しくもない同僚で。
それにここは職場だ。
職場、そう何故今ここに彼女がいるのだろうか。
秘書課の担当はこの階ではないし、こんな時間にいることも普通ではない。
「比奈木さんは、何故こんな時間に…?」
彼女をこの階で見かけたことはない。担当が違う。
なのにわざわざこの階のこの女子更衣室に?
誰も残っていないのを確認して自慰行為を行っていたのにだ。
悠希の顔が赤くなる。
そうだ、自慰行為を見られていたのだ。
彼女の登場が唐突で意識から抜けていた。
いつからかはわからないがあの様子だとしっかり見ていたのだろう。
比奈木の顔が見られない。
赤い唇が釣り上がる。
友好的な笑みではもちろんない。
「ひ、比奈木さん…」
情けない事に声が上擦っていた。
そうだろう。誰だって自慰の現場を見られれば動揺する。
それが恋人や親しい者ならまだしも相手は親しくもない同僚で。
それにここは職場だ。
職場、そう何故今ここに彼女がいるのだろうか。
秘書課の担当はこの階ではないし、こんな時間にいることも普通ではない。
「比奈木さんは、何故こんな時間に…?」
彼女をこの階で見かけたことはない。担当が違う。
なのにわざわざこの階のこの女子更衣室に?
誰も残っていないのを確認して自慰行為を行っていたのにだ。
悠希の顔が赤くなる。
そうだ、自慰行為を見られていたのだ。
彼女の登場が唐突で意識から抜けていた。
いつからかはわからないがあの様子だとしっかり見ていたのだろう。
比奈木の顔が見られない。