テキストサイズ

仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第6章 三つめの物語~砂漠の鷹~

―砂漠の鷹―

 往来を行き来する人に向かって声高に叫ぶ物売りの声があちこちで行き交う。道を挟んだ両脇には、隙間もないほどにびっしりと露店が軒をつらね、その前をひやかしながら通り過ぎてゆく人足が絶えることはない。見た目も鮮やかな南国産の果物がどっさりと山のように積まれている店もあれば、きらびやかな装身具を売る店もある。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ