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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第6章 三つめの物語~砂漠の鷹~

 露天商は抜け目のない視線で、客の男を見つめた。小柄な彼からみれば、見上げるような長身に無駄な筋肉など一切ないスラリとした身体は、見事なまでに鍛え上げられている。外国人の出入りが多いこの揚国だが、生粋の揚国人らしく、砂漠の民特有の黒い髪、黒い眼、小麦色の肌をしている。

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