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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第1章 第一話 砂漠の花

「良かろう、母想いの、心優しき娘よ。その心根に免じて、我が宮殿の庭にある宝寿草の葉を人界に持ち帰ることを特別に許そう」
「ありがとうございます!」
 美芳がその頬をいっそう上気させ礼を述べたその時、美しき王の両の眼(まなこ)がスウッと細められた。

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