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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第6章 三つめの物語~砂漠の鷹~

 翠華は、黙って修明の話に耳を傾ける。今の彼女には、それくらいしかできることはない。痛恨を込めて修明が語る昔語りを聞くことしかできない。
「昔、小さなオアシスで偶然一緒になった一組の旅の夫婦を襲った。二人ともまだ若く、妻の方は殊に若かった。多分、今の翠華よりも幼かったろう。私たちは、その夫婦者からすべての金品を奪い、妻を犯した。良人を拘束し、その眼の前で幼い妻を皆で慰み者にしたのだ」

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