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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第2章 初めの物語~砂漠の花―ミイラが語る愛―~

 良人は砂漠を越えた大国超の人間だとひと目で判った。肌こそ砂漠の灼熱の太陽に灼かれて小麦色になっているが、紛れもなく黄色人種特有のものであり、幾億の夜を集めたような髪、瞳の色をしている。
 その点、眼の色、髪の色は隊商の男たちと似ているが、良人が超の人間であるのに対して、彼らは明らかに褐色の肌をしており、砂漠に生きる(南方系)民族、揚国の民であることが窺える。

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