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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第2章 初めの物語~砂漠の花―ミイラが語る愛―~

 月光を集めたような黄金色にきらめく丈なす長い髪、オアシスの澄んだ蒼き水を凝らせたかのような深く蒼い瞳―、夜陰にひっそりと開くリーラの花が人の形を取ったならば、このように清らかな美しさに輝く少女になるのではと思うほどである。少女は明らかに良人と国を同じくする人間ではない。その眼、髪、肌の色はまさしく北方系民族の国羅人のものだ。羅は白色人種の国である。

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