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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第2章 初めの物語~砂漠の花―ミイラが語る愛―~

 突如として、良人は男たちに押さえつけられた。後ろ手に両手を荒縄できつく縛り上げられ、両脚もやはり同じように縛められ、一切の身動きを封じられた。仕上げに腰に回された縄でリーラの樹に固定された良人の前に、屈強そうな男に抱きかかえられた妻が無造作に放り投げられた。
 少女は泣き叫んで、抗っていた。

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