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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第2章 初めの物語~砂漠の花―ミイラが語る愛―~

 と、唐突に疵痕のある隊長が呟いた。
 愕いたことに、少女の胸は平坦で、女性特有の膨らみを持たなかった。
「―男、か」
 嘲笑めいた笑いが一瞬よぎり、また、冷笑を浮かべた。それは先刻、服を引き裂いたときに見せたものよりも更に酷薄な笑いだった。
「女ではなくとも、楽しむことはできる」

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