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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第3章 第二話 梨羅の姫君

「それでは、二つめのおをさせて頂きましょう。時代は流れ、梨羅(りら)と猛訓(もうくん)の悲劇が起こりしより、更に幾ばくかの刻(とき)を経た頃の世のことにございます。羅の国の国王にたいそう美しき姫君がおいでになられました。国王には三人のお后との間に数人の姫君がおいでになられましたが、末のその姫君の類稀なる美しさと心映えを愛され、とりわけ掌中の玉と愛でておいでになりました。

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