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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第3章 第二話 梨羅の姫君

 美芳がここでひと息をつくと、仙王は憂いを秘めた眼差しをゆるりと動かした。しばらくあらぬ方を見つめていたかと思うと、おもむろに美芳を見つめる。
「羅の国の姫君―、哀れなことだな」
 美芳は淡く微笑んだ。

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