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僕の地下室

第1章 僕。


「お兄ちゃーん!!」

僕は二階にある自分の部屋から一階のお兄ちゃんがいるリビングへ全速力で走った。


リビングの扉を思いっきり開けてお兄ちゃんの所へ行く
「お兄ちゃん!」


「なんだー?」
本を読んでいたお兄ちゃんがゆっくり僕に目線を合わせた。

「僕が頼んでた道具買ってきてくれた?」
瞳をキラキラさせて見つめる僕。


「あー!買ってきたぞ、地下室の扉の前に置いておいた、」
とびきり優しく微笑むお兄ちゃん。

そして、僕の頭を撫でながら
「気をつけて、楽しみながら使えよ?」

「どうして、気をつけるの?」

「あれは、使い方によっては壊れさせることがあるからな~、梓も簡単に壊れたらつまらないだろ?」

「うん!そうだね、気をつけるよ!」

「お兄ちゃんありがとぉ、だいすき~」
と言いながら、お兄ちゃんに正面から抱き付いた。

そうすると決まってお兄ちゃんも、
「俺も梓がだいすきだぞ」
と言って抱き締めてくれる。




────ピーンポーン

すると、突然玄関のチャイムが鳴った。



僕はウキウキしながら走って玄関に向かった。

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