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花は月明かりに濡れて~四つの恋の花~

第6章 恋紫陽花 弐

 皐月の初めとはいえ、まだ水は冷たいだろうに、お民はそんなことに頓着する風もなく、井戸から水をくみ上げては、繰り返して頭から水をかけている。白い夜着が濡れ、お民の豊満な身体の線を露わにしていた。豊かな乳房が濡れた着物越しにその輪郭をはっきりと表している。

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