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花は月明かりに濡れて~四つの恋の花~

第13章 山茶花~さざんか~ 其の参  

 睡魔にいざなわれ、千汐は眠りに落ちてゆく。死は怖くないのに、眠るのは怖かった。
 眠ってしまえば、二度と目覚めることのない夢の中に入ってゆきそうで。
 話し疲れて眠ってしまった千汐の寝顔をやるせなさそうに見つめながら、おつなは静かに立ち上がった。

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