アイドル君からダイエット命令
第4章 電話
帽子を取って
額の汗を拭くその子。
ドキッと
した。
……かっこいい。
「……なに?」
「え、い……いや、
なんでも……」
めっっちゃかっこいい……
帽子深くかぶってたから
全くではないけど
顔わかんなかったもん。
こんなにかっこいいなんて……。
心臓の鼓動が止まらない。
「なに、気づいたの?」
つばを横に向けて
帽子をかぶった男の子は
息切れがひどい私に
ゆっくり歩み寄る。
「え……」
「俺が誰なのか。」
いや……その……
誰?
え、誰っすか。
たしかにかっこいいけど……
し、しらないよ?!
「あ、あの……
名前って……」
「ああ、ハル。」
ハ……ル。