紫陽花(オルテンシア)~檻の中の花嫁~
第2章 炎と情熱の章②
その間に美月はそろそろとしゃがみ込んだまま動いてバスタオルを拾い上げ、後はもう一目散に自分の部屋に走り込む。白いレースのついた清楚なブラとショーツを引き出しから取り出し、身につけると、後はTシャツとショートパンツを着た。すんなりとした白い脚がパンツから伸びている。
丁度、服を着終わった時、ドアをノックする音が聞こえてきた。
「何か作って貰えないか」
言わずと知れた晃司の声である。美月が急いで部屋を出ると、ドアの前に晃司が立っていた。
「夕飯がまだなんでね。簡単なもので良いから、作ってくれ」
美月は仕方なくキッチンに行った。自分が食べるつもりだった手作りしたハンバーグをレンジで温め、温野菜を添えて出した。テーブルに食事を並べ終えて自室に引っ込もうとすると、止められた。気が進まないが、無下に振り切ることもできず、やむなく向かい側に座る。
「急に帰ってきて、済まなかったね」
晃司は穏やかな声音で言い、しばらくは無言で箸を動かした。
「君―」
どれくらい経ったのだろう、ふいに晃司が手を止めて、じいっと見つめているのに気付いた。何故か厭な感じがした。
丁度、服を着終わった時、ドアをノックする音が聞こえてきた。
「何か作って貰えないか」
言わずと知れた晃司の声である。美月が急いで部屋を出ると、ドアの前に晃司が立っていた。
「夕飯がまだなんでね。簡単なもので良いから、作ってくれ」
美月は仕方なくキッチンに行った。自分が食べるつもりだった手作りしたハンバーグをレンジで温め、温野菜を添えて出した。テーブルに食事を並べ終えて自室に引っ込もうとすると、止められた。気が進まないが、無下に振り切ることもできず、やむなく向かい側に座る。
「急に帰ってきて、済まなかったね」
晃司は穏やかな声音で言い、しばらくは無言で箸を動かした。
「君―」
どれくらい経ったのだろう、ふいに晃司が手を止めて、じいっと見つめているのに気付いた。何故か厭な感じがした。