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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第11章 文化祭①〜雅×陸×瑠衣〜

瑠衣からは甘い香りがして。
アロマみたいで、すっごく安心する。


「大丈夫、大丈夫…」


ずっと耳元で“大丈夫”と囁いてくれた瑠衣。それだけで怖かった気持ちも和らいできた。


なんか…雅とはまた違った温もりだ。


違うけど…安心する。


「ぐすっ…ごめんね、瑠衣。

びっくりしちゃって……」


やっと落ち着いたあたしに、瑠衣はううんと言いながらあるものを差し出した。


「これ、渡したかったんだけど…冷めちゃったかな」


「ココア…?」


瑠衣がくれたのはホットココア。
とはいっても、あたしが泣いている間に少し冷めちゃったみたいだけど…


でも、まだ少し温もりは残ってた。

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