『甘恋〜こ、こんなのあり？〜』第11章「文化祭①〜雅×陸×瑠衣〜」　107ページ

小中大テキストサイズ

甘恋〜こ、こんなのあり？〜

第11章文化祭①〜雅×陸×瑠衣〜

「あ、ありがとう…

でも、なんで学校に？もうみんな帰ったはずじゃ…？」

こんな真っ暗な時間にあたし以外学生なんていないと思ってたのに…

しかももう書き終わってる瑠衣が、どうしてここにいるんだろう？

素直な疑問に、瑠衣はぷっと笑って答えた。

「帰ろうと思ったんだけどさ、パソコン室の明かりが見えたから…

たぶん心乃先輩かなぁって。

いつも最後まで頑張ってやってるのって、心乃先輩だけだから」

“いつも”って……

パソコン室にいつも最後までいるのがあたしって、瑠衣は気付いてたんだ。

部長にだけは鍵のこととかあるから話してるけど、他の部員は気にしなきゃ気付かないのに。

瑠衣って観察力があるのかな。

「瑠衣はすごいなー…

周りを見てあげられる余裕があるもんね。あたしも見習いたい」