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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第13章 文化祭③with陸

テーブルの席に案内すると、陸はひとりすとんと座った。

すると、なんだか周りのお客さんの女の子たちの声がひそひそと聞こえてきた。


「あの人かっこいいねー」


「1人で来てるのかなー?」


…およよ?


陸ってこんなに女の子に人気あったっけ?


「相席してもらおーかなー」


「いいねぇ、それ!」


ええええ!!あ、相席!?
陸なんかと??


なんだろ…少し胸がムカムカする。
この気持ちはなんなの?


なんだか嫌で気付いたらあたしは…


「お客さま、ご注文は?」


女の子と陸の相席を阻止するために陸に話しかけていた。


陸は女の子の声も聞こえていないみたいで…メニューを見ながらなににしようか迷っている。


もう!自分が見られてるって気付けよ!


でも…なんであたし、他の女の子に陸がモテてるからって気になるの?

自分で自分の気持ちがわからない。


雅に冷たくされたときも、悲しくて泣いたりして…


こないだからあたし、変だ。


「じゃあー…心乃のおすすめでいいよ」


「えっ。おすすめって言われても…」


「執事、なんだろ?」


そう言ってにかっと笑う陸。

く、くそぅ…

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