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おでこをさすりながら、あたしは雅の言葉を頭の中で繰り返した。


イチャイチャしてるのが嫌だったって…


それって、“嫉妬”ってこと…？


「…なぁーんだ。

そんなことだったのか」


急に安心したあたしは、その場にへたり込んでしまった。

でも、へたり込む前に雅が支えてくれた。


顔がすごく近くなって、緊張が走る。


「そんなことってなんだよ。

つーか、こんな恥ずかしいこと言うとか…俺バカみてぇじゃん」


そう言って目をそらす雅が、愛しいって思えた。


この気持ちは、なんなの…？


雅が近くにいると、こんなにもドキドキする。もっと一緒にいたいって思う。


「だって、瑠衣は弟みたいなもんだから。

もし雅が勝ってたら…」


そう言ったあたしは思わず黙り込んでしまう。


「勝ってたら、なんだよ？」


い、言えない。

この言葉こそ恥ずかしくて言えっこないよ。だって…



「な、なんでもない！！」






勝ってたら、雅にあーんなんて…



恥ずかしすぎてできっこないもの。


瑠衣とは違う。


でも、どう違うとかは言えないから…