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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第3章 俺様男子

“写真よりはマシな顔”?


なんでこの人が、あたしの写真を見たことあるの?


思考回路が一瞬止まりかけたけど、よーく頭の中で整理してみる。

も、もしかして……


「あ、あなたが…息子さん、ですか?」


「そ。

もっと可愛い子にメイドしてもらいたかったのに、まぁ中の中ってとこかな」


中の中……って失礼な!!


自分の顔を良いとは言わないけど、なんで初対面の人に見定められなきゃいけないわけ?


でも…彼の顔は悔しいくらい美しいから、言い返したくても言い返せない。


そ、そんなことより!


未だに離してもらえてない腰に回った手。


「と、とりあえずこの手を離してもらってもいいですか?」


一応下手に出るあたし。

しかし。


「あ?お前はメイドなんだから俺に命令すんな」


いや…これは命令じゃなくてお願いです……


っていうか、いまさらだけど気付いた。


「メイド?」


そう。

アルバイトの仕事はあくまで“お手伝い”であって“メイド”ではないはず。

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