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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第19章 知らない雅の姿

雅がバカじゃないことはわかってたけど…


まさかT大学だったなんて…


「なんか…ごめんなさい」


いままで歯向かってた自分をなぜか反省するあたし。


「それはいままで俺をバカにしてた証拠になるから謝んな、バーカ」


相変わらずのようにデコピンされるあたし。


なんか久々にバカって言われた…


怒るところなのに、なんだか嬉しく思ってしまうのはなんでだろ…


「わぁっ…」


気付けば、大学に着いたあたしは驚いた。


だって、大きな建物に広い敷地。

図書館、体育館、歴史館…


いろんな建物が、別々にこんなに建てられてるなんて!


「すごいねっ!大学って!!」


ぴょんぴょんはしゃぐあたしに、雅は落ち着けといいながら手をしっかり握ってくる。


あ…あったかい。


急にぎゅってされたら、胸がキュってなった。


ドキドキして…


「焦んなくてもちゃんと案内するから、な?」


そう言われて、コクンとあたしは頷いた。

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