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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第20章 婚約者?

ただでさえお堅い世界を嫌う俺が、なんで政略結婚なんかさせられなきゃならないんだ。


生まれたときから決められていたことに、俺は疑問と拒否しか起こらなかった。


初めて朝川家の娘と顔合わせをしたのは、大学1年の夏。


「まぁまぁ…北條さんの息子さんたら、本当にお顔立ちの良いこと!


うちの娘と並べば美男美女間違いなしですわね!」


「いえいえ…おたくの娘さん…

千鶴さん?でしたかな。本当にお綺麗な方で…うちの息子もこんな方との結婚なら嬉しいでしょう。

なぁ、雅」


よくわからない中華料理の並ぶテーブルに、向かい合う俺と黒髪の長い彼女。


確かに顔立ちはいいが…


正直、好みじゃない。


だいたい話したこともないのに、いきなり結婚の話とか初顔合わせですんなよ…


「ほら、自己紹介をしなさい千鶴」


「はい」

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