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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第4章 年下男子

今日はもう書物のネタが思い浮かばなくて、仕方なくあたしは帰ることにした。


学校から家までは徒歩で帰る。

ひとりとぼとぼと歩いていると、うしろから名前を呼ばれる声が聞こえた。


「心乃先輩〜!

僕も一緒に帰っていいですか?」


ぱたぱたと走ってくるその姿は、紛れもなく瑠衣だった。

なんか足音だけでも瑠衣ってわかる気がする。


「あれ、今日はもう書かないの?」


「一応ノルマは達成したんですっ。あとは頭の中の構想をまとめるだけですから」


すごいなぁ。

頭の中で考えてることをすぐに書けるなんて、やっぱり才能なのかな。


「あたしもそのくらい言えたらなぁ。羨ましいな」


外はまだ夕日が見えていて、太陽が眩しくてキラキラしてる。

ふと横目に瑠衣を見ると、その横顔はとっても端正な顔立ちをしてるんだなって思った。


鼻はすっとしてるし、唇はぷるっとして女の子みたい。

あたしもこんなんだったらなぁ…なんてね。


「心乃先輩、なにかあったんですか?」


へ?

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