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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第6章 メイドのお仕事①

なぁんだ…


怒ってたわけじゃなかったんだ。

ってことは……


『雅が目も合わせてくれないからぁ…』なんて泣いたあたし、超絶恥ずかしいじゃん!!


あまりの恥ずかしさに数m後ずさるあたし。

雅に掴まれていたほっぺから逃れ、自分で頬を抑える。
うー…本当に恥ずかしい……


「どうしたんだよ?

……あぁ、もしかして…早とちりして恥ずかしいとか?」


にやりと微笑む雅。
しかもどんどんあたしの方に近づいてくる。

こっちに来るなーっ!

あたしも必死に後ろに下がるけど。


「あっ」


気付けば背中に壁が当たってて、どこにも逃げられない。


「言えよ」


耳元で囁かれる、強い口調。
びくんって、体中が電気が走ったみたいにはねる。


「な、なに…を?」


「俺にクビにされたくなかったんだろ?
言えよ、“そばにいてください”って」


真っ直ぐとした射るような瞳。

そんな目で見つめられたら……

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