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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第8章 天然くんの瑠衣

パソコンに向き直ったあたし。
よし!やるぞってなったんだけど……


ー5分経過ー


「……」


ー10分経過ー


「……」


ー20分経過ー


「…あの、瑠衣?
なんであたしのこと、見てんの?」


そう。
さっきからパソコンに集中してるあたしをずーっと見てる瑠衣。


そんなにあたしの横顔、面白くないけど…


「ん?先輩素直で可愛いなぁって思って」


“素直で可愛い”!?

なぜそうなる!?


予想外の瑠衣の言葉にまたもや驚かされる。

お、落ち着けあたし!
これは瑠衣が天然だから無意識に発している言葉なのだ!

決してあたしにだけ言ってる言葉ではないはず!


「また瑠衣はそうやってからかって〜
可愛いなんて、好きな子にしか言っちゃだめだよ?」


あたしは瑠衣の方を見ずパソコンに目を向けたまま会話する。

だって、間近で顏見て話したら緊張するもん。


「好きな子なら、いるよ?」


えっ…


キーボードを打つ手を思わず止めて見ないと決めていたはずの瑠衣の顔を見た。

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