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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第9章 ゆっくりと過ごす時間

…というか陸ってば、もうこの屋敷に住み始めたの!?
つい昨日住むって決めたばっかのはずなのに。


「陸、荷物とか全部持ってきたの?」


「まぁ、お前のことほっとけねぇしな」


“ほっとけない”。

いままで陸の家にはちょこちょこ遊びに行ってたけど、そんな優しい言葉なんて言われたこと1度もなかったのに。


いつも学校の話とかしてても『あっそ』ってあしらってたくせに。


なんでいまはそんなに照れた顔でほっとけないなんて言うのよ…


「ふーん…あ。
そういえば、雅は?」


あたしが帰ってきたからって雅はご主人様だから出迎えるわけはないけど…


ふと気になった雅の存在。


「あぁ。あいつならもう自室で休んでるよ。
大学の授業に疲れたんじゃね?」


陸に言われて、雅がかったるそうに授業を聞く姿が想像できる。

…そんなこと想像できちゃう自分に苦笑。


「ふふっ…そしたらあたしも休もっかな。あ、でもお腹空いたかも」


夕食を食べてなくてペコペコのお腹を押さえる。


すると……


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