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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第9章 ゆっくりと過ごす時間

「そしたら紅茶と軽食でも出してやるよ」


………え。


ちっちゃい頃から陸とは幼馴染で一緒にいたけど…

こいつ、料理できたっけ??


陸の意外すぎる一言に驚きを隠せないあたし。


「陸…そんなことできんの?」


んー…なんて返事を考えてる陸。
そしてぽんっと拳を叩くと。


「雅に執事みたいなことはできるようになっとけって言われたからさ。まぁ、お前が初めてのお客様みたいなもんだな!」


そう言ってにかっと笑う陸に、ほんのちょっと(いやかなり)ムカついたことは言わないでおこう。


「力仕事とか庭仕事って言ってたのに…雅が執事とか言うからあたしが実験台にされたじゃんっ」


ぶつぶつと文句を言いながらも、陸の自室に入るあたし。

なんだかんだ言ってお腹は空いたからとりあえずいまはなにか食べたいんだもん。


陸の部屋はあたしの部屋と間取りは同じ感じだった。

陸の部屋はまだ荷物を持ってきたばかりか、段ボールが積み上げられている。


部屋の奥には、小さな白いテーブルとイス。

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