テキストサイズ

甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第10章 メイドのお仕事②

見上げると、陸のあきれたような顔があった。


「あいつはお前が迎えに来ればそれでいいと思ってるに決まってんだろ?

別に格好なんかお前らしけりゃそれでいーんだよ」


あたしらしく……

それでいいの?


そういえば、あたしに似合うはずのないメイド服だって雅は褒めてくれてた。

しかも照れながら……


そうだよね。雅はそんな上辺で人を嫌がったりはしないよね。


「…ありがと、陸!

あたし行ってくるねーっ」


パタパタとあたしは走って行った。


「…ったく。

俺の隣にいるときもあいつみたいに思ってくれたらいいのに」


陸のそんな声はあたしに届くはずもなかった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ