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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第10章 メイドのお仕事②

実は…怖いものが1番苦手なあたし。
家に1人で留守番とかもできない。


「1人で行ってくればいーじゃんっ」


びーびー叫ぶあたしだけど体はどんどんお化け屋敷の方向へ連れて行かれてて。


「怯えるお前が見たいじゃん」


平気な顔して言う雅に唖然とする。

そんな不純な理由で連れて行くな!!


心の中でツッコミを入れながらも、結局は雅の力に負けて中に入ることに…


「うぅ…やだよぉ……」


いまにも泣きそうなあたしに、雅はふぅっとため息をついて…


「ほら、手」


そっと差し出された雅の手。


「…ぐすっ。

なに、その手」


雅の顔を見ると、ふんわりと優しい笑顔をしてる。


「なんかあったら守ってやるから、な?」


そう言ってぎゅっとあたしの手を握る雅。
…あったかくて、怖さが引いてく。


不思議。


ただ手を繋いでるだけなのに

“守ってやるから”なんて言われたからかな。


とっても…安心する。

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