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陽だまりの仮面 -嘘-

第7章 夕陽と泪味

「……あの、因みに罰ゲームってどんな…?」


これだけが気になって仕方がないんだけれど



「内緒」



そう言って眼鏡をクイッと上げた花木君。



……なんか、怖いんですけど!!


ち、畜生。


女、牧村 琉愛!!

ここで外したら女が廃る!!



――――とはいえ…。


真面目に何の本を読んでるのか、皆目見当も付かない。


チラチラと花木君の横顔を見てはみるものの、横顔から何を読んでるかなんて当たり前

分かるわけもない。



う~~~ん………。


山田悠介の本…とかじゃぁ、なさそうだよなぁ…。

じゃぁ、東野圭吾…?

まさかの与謝野晶子とかそっち系?!


てか、



「ノーヒントですか?!」


「当てるんでしょ?」


「うっ……」



クソぉぉぉお!

この眼鏡小僧!!


ヒントすら出す気のない、このケチさを今初めて知った瞬間だよ。


キッと睨みつけてやりたい所だけど、地のあたしがバレてしまってはヤバい。



う~~~~ん……



「まだですか?」

「………」



もう、どうにでもなれ!!!




「山田風太郎!!!」






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