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陽だまりの仮面 -嘘-

第8章 夕陽と泪味 ②

河の爽やかなせせらぎの。

所謂


“癒しの音色”


とは対照的に。

あたしの心は激しく、激しく、痛いくらい鳴り響く鼓動が余計あたしをテンパらせる。



ど、ど、どうしよう!!?

この頭、どうしよう?!!!



あたしの右肩の“重み”を直視する事も出来ず、ただただ真正面を向いたまま


完全、フリーズ状態。



人生産まれて、こんなシチュエーションなんて1度も経験したことなんてないし?

男子が肩に頭なんて置いて来た日には殴り倒すし?

てか、近寄らせないし?



なのに、コレ、何?!



渾身の勇気を振り絞って、右肩の“重み”にゆっくり、ゆっくりと視線をチラ~リと流す。


ちちち、近っっ!!!

顔、近っっっ!!!


自分の想像以上に彼の近さに余計心臓が破裂しそうなくらいバクついて


嗚呼、チラリズムなんてするんじゃなかった


と、即後悔。




―――――けど…。









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