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陽だまりの仮面 -嘘-

第8章 夕陽と泪味 ②

花木君は、あたしの肩に頭を乗せたままピクリとも動かない。

余りに動かなさ過ぎて


まさか……寝てんのか……?


さえ思ってしまうくらい、動かない花木君。


……ど、どうしよう。

この状態、いつまで保つべきなんだろうか…。



なんて、少しの間テンパり状態は続いたけど


冷たいけど優しい冬の風が吹いて、緊張から少し火照った身体を冷やしてくれて

サラサラと流れる河のせせらぎが心をほんの少し落ち着かせてくれて


目の前に広がる朱と金の空に光る1番星はさっきよりも強く輝きを放ってて。



それらを見て、感じてると自然とテンパり度数も急降下。




……このまま、もう少し……




今、この時を愉しむ想いへと変化した。





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