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陽だまりの仮面 -嘘-

第1章 2面性

その好みの女性像は。

あたしとは全くかけ離れた女性像で。

優しくて、か弱くて。

男が守ってやりたいと思わせるような女性で。

それでいて、男女共に好かれる人。


その当時、ショートボブだったあたし。

だけど、彼の好みはふわふわのロングヘアー。

少し焼けた肌だったけど、彼の好みは色白。


あたしが向日葵だとしたら、彼の好みの女性は、ピンクのスイトピー。



それくらい、彼の好みと大差があったあたし。




―――よし、決めた!


今日から、花木君の好みの女性になるッッッ!!!



顔も頭も良いけど、性格は意外と単純明快だったあたし。

思いたったら即日行動。


次の日から、身体中日焼けクリーム塗り捲り

転校したてって事もあったお陰で性格改善……


というか、演じる事は容易く出来た。

短かった髪の毛も頑張って伸ばした。



で、今のような、花木君があの時言った好みの女性そのもののあたしが完成。



我ながら、完璧好みをコピー出来てると思う。






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