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陽だまりの仮面 -嘘-

第8章 夕陽と泪味 ②

そんな橘に構う事なく、淡々と橘に向け



「で、君は今、何をしてるんですか?」



あたしにとっても驚愕的な発言をしれっと吐きながら

気付くと、花木君とあたし達の距離間



わずか数十センチ。



目の前に立って眼鏡の奥の綺麗な瞳であたしじゃなく、橘に真っ直ぐ視線を向ける花木君に


「ハッ!」


橘は小生意気にも鼻で笑ってみせ



「何って、見て分かんねーの?

琉愛ちゃんと仲良くなってんだけど?」


煽るように小馬鹿にした口調で、あたしの腕を掴んだまま


「ちょっ…‼‼」


花木君に見せるように掲げる。


花木君は橘の挑発に乗る事もなく、

1度だけチラリとあたしの方に視線を向け、また直ぐ橘へ。


そして、眼鏡をいつものように中指でクイッと上げ



「で、」



「何をしてるんですか?」




再度、同じ質問を無表情に橘へ投げ掛けた。




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