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陽だまりの仮面 -嘘-

第9章 琉愛×仮面

「橘、モテるんだよ?」


「で?」


アイスミルクティーが入ったグラスをクイッと飲み干しながら砂羽を上目でチラリ。



「あたしらさぁ~まだ高校生だよ?」


「…だから?」


それと、橘。

何の関係があるんだ?


砂羽の言葉の意味がさっぱり分からず思わず首を傾げる。

そんなあたしに砂羽は



「やっぱさ~、」


「なに?」


「どうせ連れて歩くならショボい花木より、イケメンの橘っしょ♪」



なんて言ってケタケタと大笑い。



…………イラッ




「はっ?橘なんていらねーし!」


「つかさ、10人女にどっちがいいかって聞いたら10人橘選ぶよ?」


「その10人の中にあたしが居たら“9人”だね」


「恵まれない男にボランティアやってるみたいだね?」


何やら溜息混じりに言葉を吐いて、目の前のポテトを頬張り



「それか、よっぽどの物好き?」


半ば、呆れたような視線を向ける砂羽。




こいつ……。

も、物好きって……!


イライラするんですけど?!




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