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陽だまりの仮面 -嘘-

第9章 琉愛×仮面

そりゃ、見た目は橘の方が良いかもしんないよ?

背も高いし。

ちょっとチャラいのがバカみたいな女にはウケが良いのかもしんない。

あんな、急に扉ドンとかされちゃったり、無駄に手首掴まれたりするとバカな尻軽女だとキュンときちゃうかもしんない。



でも、


「どんなに人気があっても、あたしにはキモイ男でしかないけどね」


どんな行動取られても、好きでもない男にされてもトキメくわけがない。

寧ろ、ウザイ。

寧ろ、離れろ、触るな、ボケ。


こんな感情しか抱かない。


なのに、昨日の橘の行動。


もう、次同じ事したら死刑もんだろ。



などと思いっきり心の中で反橘を唱え、はんっ!と鼻で笑いながら砂羽に言葉を返すと、砂羽はその事に関しては何も言い返さず残りのコーラを飲み干して



「げふっ」


思いっ切りゲップを一吐き。




「きったないなー!」


「すまんすまん!」



ケタケタ笑いながら全く思ってもない謝り言葉を吐き出す砂羽を呆れ眼で見つめるあたしに



「っていうか、驚きだわ」



左右の指を絡め、その上に顎を置き

じっとあたしの顔をジロジロと見つめる、砂羽。



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