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陽だまりの仮面 -嘘-

第9章 琉愛×仮面

でも……。


昨日の図書室での一件。

教室まで手を繋いで歩く廊下での一件。


繋ぐ手から花木君の温もりを感じながら


花木君の彼女になりたい。


そう思ったのも、確かで。


花木君が“役”じゃない彼女をいつか作る事とか想像したら胸が苦しくて仕方がなかったのも、確かで。



かと言って………






「告ったら?」







―――――はっ!?






あたしの思考とリンクさせた言葉がナイスタイミングと言わんばかりに頭上から降り注ぎ


色々思い過ぎて俯き気味だった顔をはっ!と上げればそこには両手にグラスを持ってニタリと笑う砂羽の姿。



そして、再度。




「告っちゃえよ」




さっきより強い口調で言いながら“はい!ミルクティー”とあたしの前にグラスを置いて席に座った。







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