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陽だまりの仮面 -嘘-

第9章 琉愛×仮面

一気に顔が火照り、熱を冷ますために両手でパタパタと顔を扇いでみせれば


「あんたね~…」


「な、何?!」


「手首にキスされたくらいで赤くなってどーすんだっつの」


砂羽に流し目された挙句に飽きれ溜息を吐き出された。


「絶対、みんな思ってないだろうね」


コーラからメロンソーダ―に変えた砂羽のグラスの中のストローを咥えたまま



「琉愛が処女だって事」


「ブッ!!」


「まだ無貫通だって事」


「卑猥かっ!!!」


「あははは~」



アホな発言をしてケタケタ笑う砂羽を黙らせようと、砂羽の顔めがめておしぼりを投げつけてやった。


でも、運動神経が鈍くない砂羽には通用せず、顔擦れ擦れの位置で悔しいかな

見事におしぼりキャッチ。



「琉愛のバージンを奪うのは花木!ってか?」


キャハッ♪と笑いながら仕返しの意味をきっと込めて、あたしの顔目がけて投げてきた、おしぼり。


あたしも運動・反射神経が鈍いヤツじゃない。

いつもなら楽勝でキャッチするんだけれど



“バージンを奪うのは花木”



この言葉で何故か一瞬舞い上がってしまって



おしぼりを見事に顔でキャッチ。




「琉愛、鈍臭ぇ」


「うっせ!」



お前のせいじゃ!







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