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それはそうなんだけどさ…。


なかなか痛いとこを突いてくる砂羽の言葉に思わず黙りこくってしまう。


砂羽の言ってる事は確かにそうなんだけれど。

花木君があたしの本来の自分を知ると離れて行く。

そう思うあたしと、

あたしの上っ面しか見てない癖に好きだの惚れただの言ってくる興味のないクソ男共。


言い方が違うだけで、本来の姿は一緒。


だけど、花木君はあたしに“好きだ”と言ったわけじゃない。

ただ、



「花木君は恋人役をやってくれてるだけだもん」


断れないだろうと思ってるあたしに好意で買って出てくれてる。


ただそれだけだから、木山達とは違う……


なんて思うのは、あたしがただ単純に花木君の事を好きだから贔屓してるのかもしれないけれど。



「惚れてる贔屓だよね？それ」


って、やっぱり砂羽も思ったみたいで即入った、ツッコミ。



「ですよね～ははは」


「あたしには花木も満更じゃない気がするんだけどね～」



なんて言いながらメニュー表を開く砂羽の言葉にあたしの思考は一時停止。







――――――はい？