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陽だまりの仮面 -嘘-

第10章 初デート

握り掛けたあたしの手を花木君は声と共にそっと掴んだかと思えば

ごく当たり前のように自分の左腕へと誘導。


さっきまで寂しく空気に触れてたあたしの右手は、今度は花木君の腕へと絡み


再び、彼の温もりを、掴む。


一瞬、落ち気味だった気分も一気に上昇し、胸の鼓動が高鳴る。


そんなあたし顔を花木君は覗き込み



「少しの間、ここを離さないでください?」



優しくふわりと向けられる笑顔に、あたしは胸がキュンとしつつ


小さくコクリと頷いた。



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